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お節を捨てる国に、未来の和食はない

  • 2025年12月4日
  • 読了時間: 3分



タカコナカムラWhole Foodスクールも、来年でついに20周年を迎えます。 かつての看板講座といえば、年末恒例の「お節料理講座」。普段は白シャツのタカコナカムラが、この講座のために“シックな黒シャツ”を用意していたほど、気合いの入り方が違っていました。 ところがここ数年、お節料理が “買うもの”“デパ地下で頼むもの” に様変わりし、開催すら危ぶまれる日も。この状況に「和食文化が消えるかもしれない」と強い危機感を抱くタカコナカムラが、今こそ取り戻したい「お節の本当の意味」を語ります。


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お節料理は「年神様へのおもてなし」


お節料理とは、本来「正月に食べるパーティー料理」でも「豪華なごちそう」でもありません。

各家庭に訪れる “年神様へのお供え” であり、その家族を一年間、見守ってくれる神様への「おもてなし料理」なのです。


講座でその話をしたとき、生徒さんが「先生〜、年神様ってどんな顔してるんですか?」と聞いてきたことがありました。

もちろん、私だって会ったことはありません(外)。

でも、そんな質問が出るほど、今の日本では “意味” が消えつつあるということ。

これはもう文化の危機です。



屠蘇散(とそさん)すら知らない時代に


毎年、三河みりんの老舗・角谷文治郎商店さんから「屠蘇散」を提供いただき、受講者の皆さんに配っています。

ところが今年、届いた屠蘇散を見たスタッフが「先生、これ何ですか?

なんて、いい匂い〜〜」と。あぁ、ついに我がスタッフまでも……。


屠蘇散は、生薬を本みりんに一晩浸してつくる“お屠蘇(おとそ)”の素。

「邪気を屠(ほふ)り、陽気をいただく」──それがお屠蘇です。

飲む順番まで決まっていて、歳の若い人から順にいただき、最後に長老が飲むことで、若い人の正気をいただきます。


「へえ〜〜おもしろい〜〜」で終わらせず、本当に、ここから日本の美しい文化を取り戻していきたいものです。


お節づくりは、和食の技法の集大成


和え物、焼き物、揚げ物……。

お節料理には、和食のあらゆるテクニックが詰まっています。

実は、実家が山口県山陽小野田市で割烹料理店を営み、毎年お節料理の仕出しをしていたため、私にとってお節は最も得意な料理。

子どもの頃から、数の子の薄皮むきや梅干しの穴開けを、泣きながら手伝わされていました。


母の“うんちく”も毎年お決まりでした。

• 海老: 腰が曲がるまで長生きを

• 黒豆: マメに元気で

• 柚子: 融通(ゆうずう)がきくように

• 金団: お金が貯まるように


子ども心には「うっせーわ」と思っていましたが、今年ついに私もおばあちゃんになり、きっと嫁や孫に同じことを語るのでしょう(笑)。



コンビニおせちの時代に思うこと


最近はコンビニの“一人用おせち”が人気だそうです。

理由は「縁起物だから、とりあえず置くため」で、味はどうでもいい、と。

えっ! ちょい待ち!

それって結局、食べないで捨てるってこと? ゴミが増えるってこと?

私は、こう願っています。

お節料理は、家庭でつくるもの。 豪華でなくていい。2〜3品でもいい。

子どもたちが巣立つ時、「これが我が家の味だったな」と思い出せるような、そんなお節を残してほしいのです。


低温調理の鶏ハムと、発酵おせちの知恵


お節料理のテクニックは、普段の料理にも使える知恵の宝庫。

発酵調味料が欠かせないのはその象徴です。

スクールの講座では、発酵調味料の「選び方・使い方・活かし方」、そして普段使いできるお節の応用レシピ(低温調理の鶏ハムなど)まで学べます。

でもそれ以上に、懐かしい“我が家のお節”を作れる人を一人でも増やしたい。

その思いで、私は講座を続けています。


「今年初めて作ってみたいです!」そんな方がいると、テンション爆上がりです(笑)。

日本の食文化の根っこを、一緒に未来へつなぎましょう。


※本記事は「note」より要約抜粋しています。

 
 
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