top of page
タカコナカムラ時々ブログ


ぬか床の先に見えたこと — 暮らしを「使い捨て」にしない生き方 —
今回のタカコナカムラのメッセージは、満席となった「ぬか床講座」から始まります。 空前の発酵ブームの裏側で、カビが出たら捨ててしまうような「使い捨てのぬか床」が増えている現状への違和感。 かつて嫁入り道具でもあったぬか床は、単なる「食品」ではなく、毎日手を入れ、家族の味を育てていく「暮らしそのもの」でした。「自分の手で食べるものをつくる感覚を取り戻したい」と願う人々が集った講座の様子とともに、台所を『我が家のファーマシー(薬局)』として再生させることの意義をお伝えします。 ============================================== 「食品」ではなく「暮らし」を育てる タカコナカムラのぬか床講座は、生ぬかから起こす、本来の姿から始まります。 手間もかかるし、決して簡単ではありません。 でも、北九州市小倉で100年続くぬか床文化が教えてくれるように、それは時間をかけて深まっていく、生き方そのものなのです。 食べるだけでなく「料理」に活かす ぬか床は、お漬物をつくるためだけのものではありません。 ・ぬか床を調味料に:たま
4月29日


台所から未来をつくる — 食べることは、未来を選ぶこと —
私たちは毎日、無意識のうちに「未来」を選んでいます。 何を買い、何を料理し、誰とどう食べるのか。 そのひとつひとつの選択が、農業を変え、環境を変え、社会を変えていく。 料理とは、ただ食事を作ることではありません。自分で選び、自分で決める力を取り戻すこと。 「台所から未来はつくられる」——。 いよいよ始まる基礎コースを前に、私が改めてたどり着いた『ホールフード』という生き方の本質について、お伝えしたいと思います。 ============================================== 料理は「自分で考える」トレーニング 今の時代、ボタンひとつで食べものが届きます。 便利だけれど、その中で私たちは「自分で決めること」を手放してはいないでしょうか。 料理は、日常の中の小さな行為です。 でも、食材や調味料を選び、どう食べるかを決める。そのすべてが自らの判断から始まります。 完璧じゃなくていい、うまくなくていい。一度自分で選び、作り、食べて感じること。 そこから、社会とどう関わるかという「暮らしの責任」が見えてくるのだと私は信じていま
4月24日


料理は生きる力。台所という名の「我が家のファーマシー」
「タカコさん、家族も喜ばないのに、なんで毎年お節を作るの?」 大先輩からのその問いに、私は思わずこう答えました。 「作らないと気が済まないんです。作らないと、年が越せない」と。自分でもおかしな答えだわ、と思いながら。 今や料理は「しなくても生きていける」時代です。でも、私にとって料理は、やらなければならないことではなく「やらないと落ち着かないこと」。台所に立ち、出汁の香りに包まれる。それだけで暮らしが少し整う——そんな、理屈ではない台所の力について改めて感じています。 ============================================== 台所は、自分を整える場所 特別なごちそうでなくてもいい。お味噌汁を作り、ごはんを炊く。 台所で包丁の音がする。 そんな当たり前の時間が、私たちの心と身体を支えています。 誰かのために作るのはもちろんですが、たとえ「ひとり飯」であっても、自分のために台所に立つ。 それは自分のカラダとココロを整えるための、大切な儀式のようなものです。 私にとって、台所はまさに「我が家のファーマシー(薬局)」な
4月18日


江戸の知恵に学ぶ、台所の合理化。万能調味料「かえし」の力
「和食は面倒」——そんな声をよく聞くようになりました。 でも、本当にそうでしょうか? かつて世界最大の都市だった江戸の料理人たちは、暇を持て余して手間をかけていたわけではありません。むしろ今の私たち以上に忙しく、だからこそ「台所の合理化」を極めた達人たちでした。 その象徴が、元祖・時短調味料の「かえし」。 この江戸の知恵をもう一度、私たちの台所に取り戻したい。それが「和食のハードル」を軽やかに飛び越える鍵なのだと、改めて感じています。 ============================================== 「かえし」が支えた江戸の食文化 江戸時代後期、蕎麦や天ぷらといった「江戸前料理」を支えたのは、あらかじめ醤油・砂糖・みりんを調合した「かえし」の存在でした。 銚子や野田から届く豊富な醤油をベースに、職人たちが生み出したこの合理的な仕組みが、江戸のファストフード文化を可能にしていたのです。 醤油の個性で楽しむ「かえし」のバリエーション 醤油の扱い方や、選ぶ銘柄ひとつで、料理の表情は驚くほど豊かに変わります。...
4月11日


春の苦味をいただく。山菜の下処理は自然とつながる知恵と工夫
春ですね。店頭には、ふき、こごみ、タラの芽、わらび、うど……。 そして今年、私は初めて「アマドコロ」を手に取りました。 山菜特有の強い苦味やえぐみ。それらを美味しくいただくための「下処理」という行為は、単なる料理のテクニックではありません。それは、自然と人間の間にある「知恵」なのだと改めて感じます。 厳しい自然の恵みを食卓へ運ぶために、先人たちが積み重ねてきたこの大切な作法は、私たちが丁寧に伝え続けていきたいWhole Foodの原点です。 ============================================== 山菜の下処理 — 自然の季節を台所に迎え入れること — 春の山菜の苦味には、ポリフェノールやサポニンなどの成分が含まれ、 冬の間に眠っていた身体を内側から目覚めさせてくれる、この季節にぴったりの食材です。 日本で最も親しまれてきた「わらび」や「ぜんまい」。 皆さんは、もう召し上がりましたか? 下処理には大きく分けて4つの方法があります。 ① 塩でもむ(板ずり) 塩を振ってまな板の上で転がすことで、香りが立ち、色も鮮や
4月5日
bottom of page
