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ホールーフード基礎コースのススメ

私の尊敬する大先輩、『ぼっちな食卓』の著者岩村暢子さんに過去、何度となく聞かれた質問

『タカコさん、何故料理を教えてるの?』

未だに、答えていない私。

『お金が儲かる』からだけは絶対ない。

料理が好きだからとか?世の中のためになるから?

食育活動?違うんだよねー。


割烹料理店に生まれ育った私、死んでもこの仕事を継ぐのは嫌だった。

常に板場さんや中居さんと暮らし、家庭の食卓もなく、調理場の片隅で店が始まる前に急いで食べるのがナカムラ家の日常。

メニューは、魚のあら煮は定番。刺身の切れ端、前日の茶碗蒸しや天ぷらの残り、、、、

食材は豪華だったと思うが、おかげで、どれも私は嫌いになった。

普通の家に生まれたかった。サラリーマンと結婚したいと、できるだけ実家から離れた大学に進学し、遂に東京に40年も暮らしている私。

しかも、あれほど嫌いだった料理を生業とし、夫はリーマンどころか、料理人、イタリアンの板場だ。

人生どこでどう狂うかわからないもの。


何故、私料理を教えてるんだろ?


親の仕事を継ぐという事は、当たり前かも知れないけど、とても稀な事になっている。

私の息子は今どきの大学生で、就活したけど今ひとつ。

『じゃあ、母さん所来る?』で、3年間事務局として共に働いてくれた。正直、この時期が一番楽しく、幸せだったかも。

ある日突然、

『母さん、やっぱ、俺、父さんの仕事継ぎたい、

スクール辞めるわ』ときた。

私は1ミリも引き留めず、息子を退職させた。

その時、わかったこと。

両親が苦労して4人の子供を育て、小さな居酒屋から、地元でも格のある『割烹あすなろ』を築いたものを、1人息子だった兄は47歳突然死。残りの姉妹らは継ぐ事なく、名店は自然消滅。

両親はどれほど悔しかったろうか。

どれほど、せつなかっただろうか。

その気持ちが、息子が辞めて、初めて理解することができた。


戦争を体験し、とにかく働き者の親で、朝から晩まで働きづめ。

気の強い母親は『水商売の娘だから、勉強ができんとか、躾が悪いとか、言われんようにね』が口癖。

私は勉強も頑張ったし、両親が喜ぶ顔を作る事が私の役割だと思っていた。


40過ぎまで、料理の道どころか、菓子屋のポンコツ社長。飲食店は、ずっとやりたかったのだが、夫の力量を見ていたので、こりゃ私には無理だとあっさり封印。

ところが人生にはチャンスの神様がいるもんだ。

2003年表参道でカフェのメニュープロデュース。

カフェを見下ろすスペースで料理教室をスタート。

私は『割烹あすなろ』は継がなかったけど、割烹の娘として、プロの味を伝える事はできるんじゃないかと。

天国の両親が喜ぶのは、沢山の人に割烹あすなろの味と技術を伝える事だといつの日か思うようになったのかもしれない。

今年で教室も21年になる。

基礎コースも何回開講してきただろうか?毎回、緊張するし、気合いも押忍!


料理を面倒臭いと思う人が増えている。

食べることをおろそかにする人は、ろくな人生を送れないというのがタカコ持論。

健康、美容、仕事の成功、、、全ての人生の夢の始まりは『毎日の食べもの』から始まるんだよ。

心と腸は繋がってんの。


プロの料理人になりたいひとは、専門学校へ行ってください。

基礎コースでは、50℃洗いや無水調理、ベジブロスなど、家庭料理をする上で私がコレ知らないとねーの『必須事項』をカリキュラム化。

たぶん、これさえ確実に習得すれば、あなたは

料理をすることが苦にならない。いやいや、必ず好きになる❤️

料理が楽しいし、人生がうんとキラキラ輝いて見えるようになる。

『食べることは生きること』


これは伝えておかないと、ホールーフード基礎コースは、料理レシピを教える教室ではありません。

そのために、『調理実習』と必ず、座学での『講義』をセットとして教えています。

なんで?


何故、この調味料を使うのか?

何故、除草剤や農薬を使わない野菜を選ぶのか?

その『何故』を心底、理解しない限り、長続きはしない。

本当のことを知るということは、耳が痛い。聞きたくない。

でも、知ることがブレーキになるのだよ。

無添加調味料やオーガニック野菜を使っていれば健康でキレイになれる時代はとっくの昔に終わってます。

それだけ、化学物質が増え、環境は悪化しています。


ホールフードは料理メソッドではなく、これからの期待出来ない世の中で、生き抜くためのサバイバル術を教えているのかもしれないですね。

じゃあキャッチも変えなきゃ、

『食と暮らしと環境とサバイバル術をまるごと学ぶ料理教室』ってか?


映えるレシピや料理だけを習いたい人は、私の教室は向いてません。

安い食材でレンチンで時短たい人も不可。

『料理に無駄なエネルギー使いたくないのよね』

『オーガニックな加工食品使ってるから大丈夫!』

こんなことを言う人は、教室には来ないでください。

料理は、作っている時間は食べる人の事を思い、

その人のために時間を使う。それが自分のためでもいい。

オーガニック食材、無添加調味料の機能性のスイッチを入れるのが『自分で料理をする事』です。

こんな事言ってるから、ホールーフードスクールは『虎の穴』だって言われんのよねーーー💦


基礎コース募集中


追記:

両親の割烹の味を表現しているのが月曜日のカフェ日替わりプレートです。ぜひ、お試しくださいね。















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