この時期、恒例「おせち料理つくろうよ」と吠えている私。
おせち料理は「買うもの」となっているだけではなく、すでに、お正月の食卓に並ばない家庭が40%越えているという。
なぜ?
「おせち料理は美味しくない」が主たる理由。
プラスティック容器の鏡餅みたいな「縁起物」になり、食べなくても並べておくだけ。
いや、それすらもない家庭が増えているそうだ。
お節料理を作らない人の中には、『実家に帰って食べるもの』であり、一切作らない人も少なくない。その恐るべき実態が書かれた本が、大先輩の岩村暢子さんの『普通の家族がいちばん怖い』(新潮文庫)だ。
〜崩壊する正月、暴走するクリスマス〜のサブタイトル。
ホントに現代のホラー小説といえます。さ
親たちが高齢化して、お節料理を作ってもらえないと帰省しない。
帰省しても、『上げ膳据え膳』でないと不満。
親戚集まり、接待や手伝いは嫌。
いい歳しても親からお年玉をもらう嫁。
さらに、鏡餅、門松、松飾りはもちろん、その意味も飾り方も知らない大人がわんさかいる。
もちろん、『お節料理』を作れない人も、親に作り方を聞く嫁も娘も消えてしまった。
教えてあげようとする親も一緒に消えている。
そんな崩壊しつつある正月に比べ、クリスマスの迎え方は半端ない。
なにかしら、クリスマスの装飾は家にある。
クリスマスケーキやチキンなどのクリスマスバージョンを食べる家は大変多い。
何故?
『お正月はルールが面倒で、無理ーー。クリスマスは、決まり事ってないし、自由に、自分の好きなスタイルでやれる』
ページを巡りながら、私は次第に手がグーになる。
高校生になってもサンタクロースを信じさせる親の実態。
夢を持ち続ける子供でいて欲しい、、、と願う親の顔が見たい。
ほんまかいなーー!とのけぞってしまった。
そこには、文化を繋ごうという心は全くありません。
もちろん、暮らしのなかには不要なものは消え去るものであるとは思う。
しかし、正月はモノではなく、しきたりであり、日本の文化ではないかと思うのです。
『お節料理』、いや新年を迎える文化を残していきたい私。
私は割烹料理屋に生まれ育ち、お節料理のシーズンは地獄だった。子供だって容赦ない、働け、手伝え!
徹夜で重箱に詰める。
元旦には、神棚に手を合わせ、みんな揃って
おめでとうございます、だ。
その前に、母親のお節の口上を聞くという儀式あり。
しかし、この歳となり、教室でお節料理や正月について語れるのは、あの鬱陶しい母親のおかげだと、心から感謝している。
今年は「絶対に失敗しないおせち料理講座」を企画した。
食卓が消え、正月とて、家族の自由を尊重し
いつもの様に、好きなものを好きな時間に食べることに違和感を持って欲しい。
いかんでしょ!正月くらい、食卓を囲もうよ。
親や姑に作り方を聞けないならば、私が教えます。
知らないことは、恥ずかしいことではないよ。
聞くは一時の恥。知らないことは末代の恥。
何段もの豪華お節料理を作らなくても、
何品でも、それぞれの家庭な味を残して欲しいのです。
失敗しないおせち料理講座ですら、ハードルが高い人に私は、ついに「万能おだし」で
作るウルトラスーパー簡単・時短おせち料理動画を撮影した。
「万能おだし」とは、ベジブロスで作った濃縮めんつゆ。
野菜を煮出し、そこに、醤油やみりん、砂糖を加えて作ったもの。
「万能おだし」は市販のめんつゆのように醤油が効いた和のテイストではない。
和洋中華、オールマイティ、これがホントの「万能おだし」
動画の中では手抜きおせち料理として5品作ってみた。
炒めなます、五色卵、里芋胡麻煮、海老の艶煮、田作り。5品で1時間。どうですか?やってみませんか?
出汁は一切取らず、調味料もほぼ「万能おだし」
これなら料理を作らない人でも、「おせち料理」はできます。
動画は、YouTubeに公開しようと思っている。
岩村暢子さんの著書には、日本の家庭料理の変貌が描かれています。それが実態調査に基づいたものであり、どれも背筋凍ります。
文化や伝統がなくなり、若い人が変わり、人口が減るのは、国が滅びる前兆。止めることは誰にもできない、、、と考える方が正しいのかも知れない。
そんな時代に抗うタカコですが、
師走の恒例行事として、『お節料理』を作ることからの正月の正しい、いや、美しい過ごし方を今年もお伝えしたいと思います。
詳しくはこちら
リンクに飛ばないようです。